白山-高山植物のお花畑と雪渓と美しい池と...東京から往復車移動13時間超。0泊2日の旅

昨年、天城山をご一緒して、今年武甲山山頂で再会した山仲間さんの山行に急遽ご一緒させていただくことに。行き先を相談していると、山仲間さんが「この前、山小屋で会ったおじさんが『今の時期は白山がいいよ』とお勧めされた」と仰るので、白山に決定しました。

てか、、、白山って何？どこ...？

なんと北陸石川県！遠いのでノーチェックの場所でしたが、行ってみるとほんっと高山植物のお花畑状態！美しい池と眺望に感激しました！ 日本アルプスとかまだ行った事ないのに、いきなり東京からアルプスをすっ飛ばして初の北陸へ。車で往復車移動13時間超。0泊2日の旅です。

コースについて

ルート	別当出合(05:19)→(05:57)中飯場(06:00)→(06:36)別当覗→(07:05)甚之助避難小屋(07:16)→(07:42)南竜分岐→(08:29)黒ボコ岩(08:35)→(08:46)弥陀ヶ原・エコーライン分岐→(09:00)白山室堂(09:19)→(10:04)白山(11:03)→(11:36)翠ヶ池→(11:46)お池めぐり分岐(11:47)→(11:51)山頂池めぐりコース分岐→(12:14)白山室堂(12:28)→(12:40)弥陀ヶ原・エコーライン分岐→(12:45)黒ボコ岩→(13:13)殿ヶ池避難小屋(13:18)→(14:06)別当坂分岐(14:07)→(14:56)別当出合
歩行距離	15.1km
所要時間	山行 7時間38分(コースタイムの0.78) 休憩 1時間59分 合計 9時間37分
メンバー	4名

参考にしたもの

「山と高原地図　白山」です。GPSデータはiPhone版の「山と高原地図」で取得しています。

登山口までの交通

東京方面から車で行く

行きは東京から6時間程かかりました。マイカー規制中なので車で行けるのは市ノ瀬にある白山国立公園の駐車場までとなります。止まっている車は石川県や富山県や京都とか、、、あたりまえだけど関東ではあまり見かけないナンバーばかり。新鮮です。

市ノ瀬からはバスで登山口のある別当出合に向かいます。バスの始発は05:00(時刻表)。そのバス目指して駐車場にバンバン車がやってきます。その為バス停はあっという間に長蛇の列になります。後ろが見えないですよ。どんだけ人気なの...。

3台ほどバスが来たと思うのですが、バスを選ぶことはできずとにかく並んだ順番にギューギューに詰め込まれます。詰め込まれた上に曲がりくねった山道＆目の前に座っている女性の香水の匂いで気持ち悪くなってしまいました...。約20分、ひたすら我慢です。うーんうーん。 運賃は500円です。

東京方面から公共交通機関で行く

なんと！渋谷や八王子からバスの乗り継ぎで行くこともできます。あと新幹線利用で行く方法も。詳細は北陸鉄道株式会社のホームページに詳しく記載があります。

2015年7月25日 別当出合から白山日帰り登山

別当出合（05:19）

市ノ瀬の駐車場のトイレで着替えて、マイカー規制バスに乗り、登山口の別当出合に到着しました。バスから降りてきた人がたくさん。みんな関西弁な気がするー。

ツアーバスのグループの人もたくさん。なんとなく「白山ツアー」を調べてみたら、3万円台～8万円台？！！！！！までありました。すごい...。

青空が見えます。今日はいい日になりそうな予感。

別当出合からは「観光新道」と「砂防新道」にいきなり分かれます。とりあえず、距離と時間の短い「砂防新道」を進むことにします。

看板の下の部分に注目。
「こんにちは
　　がんばって
　　　　　ください」
by　くまたん

...あ、あ、、ありがと。がんばるよ！くまたん！

...

さ、さて...いきなり吊り橋を渡りますよ。かなりしっかりした吊り橋で多少は揺れるけど恐怖感はないです。ジャンプしても(するなよ)そんなに揺れなかったです。吊り橋の先はさっそく山！森！木々がわさわさしているのが見えます。どんな景色を見ることができるんだろう。楽しみ。

バスでまとまった人数がやってくるので、登山道は多少の渋滞が発生。

地上ではあまり見かけない花、、、道中ばんばん出てきます！

中飯場(なかはんば)(05:57)

登り始めは樹林帯をひたすら登って行くので風があまり通らず、早朝とはいえ暑いです。あぁぁぁ、暑い。。そうこうしている間に中飯場に到着。まだ歩き始めたばかりなので、さくさくっと次へ進みますよ。

と、外来種持ち込みを防ぐためのマットが現れました。

ゴシゴシ歩いてみたけど、こんなんで効果あるのかしら、、、と思うようなマットでした。通行者が多くて効果が薄れているような...実際どうなんだろう～。

ようやく少し景色が拓けてきました。

別当覗(06:36)

お花を写真に撮りまくりながら歩いていると、、

甚之助避難小屋(07:05)

甚之助避難小屋に到着～。檜の香りがするバイオトイレがありました。2010年に新築ですごく綺麗でした。

ちょっと休憩したら、さくっと進みますよ。まだまだ先は長いのです。

少し進んで振り返ると甚之助避難小屋がもうあんなに遠くに見えます。

この花は名前覚えましたよっ。クルマエビです。

由来：茹でたエビの様な鮮やかな色とくるんとした花びらの姿から命名された。

嘘です...本当の名前はクルマユリです。あぁぁでも、クルマエビで覚えてしまいましたよ。どっからどう見てもクルマエビ(嘘)ですよ(真顔)。

水の流れる登山道を登る箇所も何か所かあったりします。

気持ちいい登山道に出ました。ずーっと先の方まで道がついているのがわかります。

ある程度登って下を見下ろすとたくさんの人が行き来しているのが見えます。ほんと人たくさん。人気の時期。

延命水

通りすがりのおじさまが「1杯飲めば15秒寿命が延びるんだ！」とおっしゃっていましたが、じゅ、15秒！？果たして...？？でも、「15秒あれば、最後の言葉を追加できるね」、って意見も。なるほど。

更に登って行くと、岩の上に立ってる人が見えます。あれが次のポイント。

黒ボコ岩(08:29)

黒ボコ岩、です。スタート地点で「砂防新道」と「観光新道」で分岐していた登山道がここで合流します。たくさんの人が黒ボコ岩の上で記念写真を撮っていましたよ。

眺望が良いので大人気の場所でした。

ここから先は少し平坦な木道になります。ずーっと登りだったから平坦な道に少し安心。ルンルン。広々していて気持ちがいい～。下山してきたおばさまが「上はね、黒百合がい～～っぱいで綺麗よっ～～」ってウキウキお話してくださいました。なんだかみんながハッピーになる場所。素晴らしい。

わぁっ！！遠くに雪？雪渓が見えるー！！！

室堂ビジターセンター(09:00)

木道を歩いてさらに登ってくとようやく室堂ビジターセンターが見えてきました。

室堂ビジターセンターの前の展望台からは、、、

歩いてきた木道が見えます。広々した空だなあぁぁぁぁ。

室堂ビジターセンターの前の池。見たことないお花がいっぱい～。

さっ、室堂ビジターセンターに入ってみましょう～。

食べ物や飲み物が種類豊富に販売されています。もちろんビールも！

時間が早かったのでまだ営業していなかったけど、綺麗な食堂もありました。お金さえあれば食事には困りませんね。

室堂ビジターセンターから御前峰とお池巡り

室堂ビジターセンターでちょっと休憩したら、白山の最高峰御前峰を目指して歩きます。

あぁっ！これが黒百合ではっ！あたりにいっぱい咲いていました。お花好きな人ならウキウキしちゃう場所ですね！

山頂まであともう少し。頑張りましょー。

もうすぐ山頂だ。わーい！みんなウキウキ。

振り返ると、室堂ビジターセンターの全貌を見渡せます。雪渓が眩しいっ。

御前峰(10:04)

到着しました！今まで登った山と山頂の標識の雰囲気が違う！なんか立派ですよ。自治体が力を入れていることがわかるー。

山頂は人がいっぱい。大きな岩がいっぱいの岩場です。

遠くには雲海と北アルプスの山々が。山頂から市街地が見えないっていい！！！出来れば市街地より、どこまでも続く山々が見たいもん。

池と雪渓も。そんな絶景を見ながらランチタイム。贅沢な時間です～。

雪渓をよく見ると歩いている人が見えます。あそこまで歩けるのか！あの雪渓は何で溶けないんだろう～？歩いたらどんなんだろう？期待が高まります。

被写体+青空は...

ここで景色があまりにも綺麗なので写真撮影大会になります。
被写体+青空＝キュートだったり、被写体+青空＝イケメン　になることが判明しました。みなさんもお試しください！

お池めぐり１

お昼を食べたことだし、お池めぐり開始っ！

山頂からぐんぐん下っていきます。

綺麗な池が近づいてきました。雪渓を歩くんだ！

お池めぐり２

雪渓の境目。くずれそうで崩れない。
なんだか不思議ー。

雪渓を歩いてると、少しシャーベット状でジャリっとしています。池に近づいてみます。

「お、押すなよっ？！押すなよっ！」
ってやつ。ここで落ちたらシャレになりません！

近づいてみると、池と雪渓のコントラストが本当に綺麗。なんだろう、このブルーは。

絶景の数々。世界にも日本にも絶景はたくさんあるんだ。

お池めぐり３

もうね、実はね、どれがどれだかわからないのよ、、、

お池めぐり４

2700m前後とはいえ、炎天下でちょっぴり暑いです。

でも、時折現れる雪渓を歩くと少し涼しい気がします。

ぐるっ、とまわって室堂ビジターセンターが見えてきましたよ。

室堂ビジターセンター(12:14)

室堂ビジターセンターに戻ると、登山客がたっくさん！いつの間にこんなに！賑わいすぎです。人気の山なんですね！

室堂ビジターセンターから別当出合まで

下山開始です。ちょっと暑いですよ。下山は観光新道を通ります。

蛇塚（じゃずか）

下山も人がたくさん。でも歩いていたら「若い人はお先にどうぞー」と譲ってくださった。。。すみません。ありがとうございます。でも、こんなところにお越しになる時点でみなさんも充分若いかと。

小屋が見えてきました。

緑の中にぽつんと建っている、かわいい小屋だなぁ。

午後は気温が上がって炎天下でとにかく暑いです！高山植物がたっくさんだけど、もう、暑すぎてそれどころではなくなってきました。駆け下りよう。

ニッコウキスゲが綺麗。

殿ケ池避難小屋(13:13)

さっき、上から見えた殿ケ池避難小屋に到着。暑い、、、暑いからとにかく日陰に入りたいっ。と思い中に入ってみると、むわっと暑くてすぐに退散。

お花を撮影しまくる二人と、、

暑さから逃げる二人、、

観光新道と砂防新道を比較すると、観光新道の方が険しい箇所が多いです。ただ、お花の豊富さは観光新道が素晴らしいです。というか、観光新道なんて気楽な（？）名前を付けてはいけないぐらい険しい気がするのですが...。

下山中、あまりの暑さに少し前を歩いていたソロの男性がバタッと倒れる。熱中症？すぐ後ろを歩いていたカップルがびっくりしてペットボトルをあげていました。でも、この先もずーっと日陰がなかったから心配...。

あまりに暑すぎて、ちょっとした日陰が出てくる度に休憩している人が出てきます。ほんと、下山は暑かったです。ふぅ。。

別当出合(14:56)

最後は暑さと水切れぎりぎりとの戦いでした。若干脱水症状を発症して手がパンパンに。ちょっと飲み物を譲っていただいた...(涙)で、無事に下山完了！

売店でコーラを買って、運良くすぐにきたバスに乗って(しかも座れたので酔わなかった)駐車場に戻り、帰る準備ができたのが15:30頃。「急いで東京に戻らないと終電に間に合わなくなっちゃうよ！」ってことで温泉にも入らずにダッシュで帰宅。てか、15時台なのに「終電に間に合わなくなる！」とは何事かと。さすがは北陸です。

途中サービスエリアでラーメンとか定食とか食べつつ、8時間程で東京に到着(23時頃)したのでした～。すごーい長い旅でした！

まとめ

• 東京から行くにはすごく遠かったけど、遠くても行く価値のあるすばらし～眺望と自然を楽しむことができました。
• この日は妙に元気で全く疲れを感じませんでした。
• で、、でも、下山時暑くて大変でした。実際、下山時にソロの男性がバタッと倒れていたので、この時期に行かれる方は暑さ対策と水分計画しっかりしましょ～。
• 初めてこんな遠いところに行って初めて見る光景に感動しっぱなしでした！
• 白山は『7月下旬～8月上旬が一番混雑する時期＝高山植物が綺麗な時期』のようです。丹沢の5月の檜洞丸のツツジの時期みたいな感じ？なかなかの混雑でしたが、空間がひろ～いから大丈夫。
• お花は綺麗だと思うけど、どうやらわたしはそれほどお花に興味がないらしい(？！)
• 白山の景色もすごいが、一番すごいのは運転してくれた人でした。寝てないですよ...。ほんとお疲れ様でした。