屋久島縦走登山2泊3日(2日目)-淀川小屋~花之江川~宮之浦岳~新高塚小屋~高塚小屋(小屋泊)
2017/07/28
前回
の続きです。
寒くて夜中に何度も目が覚めて、基本起きっぱなしな感じであまり眠れず…。
3時過ぎ頃、隣のテン泊さんのテントからタオルを絞る音が聞こえてきます。テン泊さんのテント、BlackDiamond(ブラックダイヤモンド) ファーストライトはシングルウォールなので結露が激しいのかな?何回絞ってるんだろ...(後で聞いたら4回拭いて絞ったそうです)。そんな物音を聞いていたら03:50になったので起床。周りのテントもガサゴソしているのでみんな起きたみたい。
テントの中で食べたくもない朝食を無理やり押し込む、、ほんと朝を無理やり食べるのが辛いなぁ(涙)テントを撤収します。空を見ると、昨晩あんなに見えていた星が全然見えなくなってる!曇っているようです。
コースについて
ルート | 淀川小屋(05:02)→ (06:27)小花之江河(06:31)→ (06:37)花之江河(06:41)→ (06:53)黒味岳分かれ→ (07:13)投石平→ (07:17)投石の岩屋(07:19)→ (08:24)栗生岳(08:25)→ (08:43)宮之浦岳(09:49)→ (10:12)焼野三叉路(10:14)→ (10:49)平石(10:59)→ (11:30)坊主岩(11:31)→ (12:20)新高塚小屋(12:33)→ (13:48)高塚小屋(14:14)→ (14:22)縄文杉(14:39)→ (14:46)高塚小屋 |
歩行距離 | 12.51km |
所要時間 | 山行 7時間18分 休憩 2時間26分 合計 9時間44分 |
メンバー | 3人 |
参考にしたもの
「山と高原地図 屋久島 宮之浦岳」です。GPSデータはiPhone版の「山と高原地図」で取得しています。
2016年4月2日 淀川小屋から宮之浦岳へ
淀川小屋(05:02)
テント撤収が完了し、予定通り05:00に淀川小屋を出発します。
ヘッドライトをつけて歩きますよ。1人だったら怖そうだけど、3人だから怖くない!地味~~に登りが続きます。お腹痛い。
薄暗い中の木のシルエットも面白いですね。
今日はまずは宮之浦岳方面に歩いていきます。
歩いているとすっかり明るくなりました。
展望所があるみたいなので寄ってみます。
空が真っ白です。ヤマテンでは1日晴れ予報だったのに~。天気が悪いので眺望はまぁまぁ、風が吹き付けてきて寒いのでさくっと撤退します。
さらに、先へ歩いていると、遠くに豆腐を切ったような岩が見えます。トーフ岩。どうしてこうなった?!あの岩、登れるらしいので(!?)次回行ってみたいです。
小花之江河(06:27)
湿原のようですが、季節柄、特に見るものはありません...。
花之江河(06:37)
また、湿原です。
ちなみに花之江河ははなのえごうと読みます。何もない、、、、と思ったらテン泊さんが「あっ!蛙の卵みたいのがあるよ~」
夏になったら蛙の大合唱が聴けるのかな~。
黒味岳分かれ(06:53)
テン泊さんとサックスさんはザックをデポして黒味岳ピストンすることに。ぽこはお腹痛いし、天気も悪いので黒味岳は諦めて先に進むことにしました。「途中で追いつくと思うよ。もし、追いつかなかったら宮之浦岳山頂で待ってて~」「山頂(笑)寒そう(笑)」
しばしの単独山歩き。ちょっとロープが張ってある場所があったり、水が流れている沢の中を登っていったりしますが、基本難しい箇所は無いです。
不思議な生え方の木。
屋久島の岩は花崗岩で、滑りにくく登山者的にはとても助かる岩。ちょっと危ないかな?という箇所にはロープが張ってあり整備されています。
水が流れている沢を登って行きます。
投石岩屋(07:17)
大きい岩があり、雨宿りに使えるみたいです。
人がいないと大きさが分からないので、人が写っている写真を...でかいです。
「投石岩屋」の案内板の上をよじ登るのが正解なのですが、人間心理的に「まさかこんなところ登るルートのわけないでしょ~(笑)」と思ってしまい、岩の裏側に回りこむと行き止まりというちょっとした罠があります。テン泊さん達も罠に引っかかったみたい。「あ、岩の上に行くんだ!」と気がつき、歩いていると笹原の稜線に出ました。けど、雨と霧で先を見渡すことができず、、、
本当ならこんな景色が見えたはず!
「屋久島は雨でも楽しい」けど、ここの稜線だけは晴れていて欲しかったなぁ。。。
気を取り直して!笹の稜線を進んでいきます。ほんと、先がぼんやりとしか見えないです。岩かな?
岩だ。
栗生岳(08:24)
くりお岳です。「ほこら→」って書いてあるので、覗きにいくと、、、
奥にほこらが潜んでいます。でも、ほんとは、さらにこの奥にもほこらがあったみたい!全然気が付きませんでした。残念。
文字が薄くて全然読めないけど、あと20分ぐらいで宮之浦岳に到着するはずです。
宮之浦岳(08:43)
テン泊さんとサックスさんに追いつかれることなく宮之浦岳山頂に到着!
眺望は真っ白です。でもでもっ、もしかして、本日の登頂者第一号かもっ!きっとそうだっ。わーいわーい。山頂はまぁまぁの強風で、じっとしていると寒いのでとりあえず、ダウンジャケットとハードシェルを着ます。
・・・
2人はまだ来ないな...。浄水器ソーヤーミニで浄水して遊んだり。
・・・
誰か来たっ!!と思ったら、淀川小屋に宿泊していたおじさま2人組。2人はさっと写真を撮って「こんなところにいたら凍えちゃうよ。さっ、次いこっ」と言って颯爽と去って行きました。その通りだと思います。その後、ソロのおばさまが現れ、ソロのおじさまが現れ、、、2人はまだかなー。暇だなー。寒いなー。寒い。
40分ぐらい後に現れるかなぁと思っていたのですが、そのまま1時間が経過。まだ現れないです。大丈夫かなー?何かあったのかなー?心配だなー。霧は晴れないし、寒いし、風を避けるために少し下ることにしました。じっとしていると寒いので、少し下って登ってを繰り返していると...なんか来た。
結局1時間10分後にテン泊さんとサックスさんが現れました!!無事に会えてよかった~。上の写真には後ろにサックスさんがいますが、ガスっているのでうすーく見えます。
「寒いよー。寒いよー。とりあえず、少し下ったところにザック置いて避難してたよ」
「いつ山頂に着いたの?」
「08:40頃だよ。1時間10分前だよ」
「えっ!うそでしょ~。オレらは黒味岳40分で往復したのに…なんでそんなに速いの?」
「わたしはソロだと(余計なことを考えなくて良い分)速くなります」
無事に合流することができたので、記念の山頂写真を撮って先へ進みます。
宮之浦岳から高塚小屋へ
焼野三叉路(10:12)
焼野三叉路、ここは永田岳への分岐点です。
「永田岳どうする?」
「わたしは行かない。行っても天気悪いし、真っ白だし。テン泊さん行ってきなよ~」
「サックスさんはどうする?」
「わたしもやめておく」
「そうか、じゃぁ、オレひとりでピークハントっ!さくっと行ってくるね。たぶん1時間で往復できると思う!」
「まじか!(コースタイムは2時間10分)がんばって~気をつけて~じゃーね~」
テン泊さんと分かれ、サックスさんと他愛もない会話をしながら高塚小屋を目指して歩いていきます。
「サックスさん~。屋久島ってパワースポットらしいんだけど、パワースポット信じる?感じることできる?」
「いや、全然わかんない(笑)」
「パワースポットとか言っちゃうと途端に胡散臭いよね。でも、女の人ってそういうの好きなんでしょ?(笑)」
googleに「パワースポット」と入力すると、予測検索ワードで「好きな女」って出てくるんです!
「パワースポットを感じることが出来るのって霊感みたいなもんなのかねぇ??」
「霊感www」
「普通に山や森に行くと元気になる~、とかそれでいいじゃんね」
「そう思う!パワースポットとか胡散臭いww」(商業的な香りしかしないしw)
そんな話をしながらちょっとした岩を乗り越え~
新高塚小屋に向かって歩いていきます。
ヤクシカがドタドタ走り回ったかのような足跡。
途中、第二展望台という箇所がありましたが、特に眺望はなく、、、というか全然開けていないので天気が良くてもなにも見え無さそうです。
左のヒメシャラが、生ハムの削る前のやつに見えます。なんとなく。テカり具合とかが美味しそうに...。
ヒメシャラがやたらテカテカしてます。不思議な木だなぁ。。
今度は第一展望台です。こちらも何も見えません。残念。。
屋久島の森はどこをみても立派な杉の木が一杯です。
倒木に付いた苔もとても生き生きしてきて綺麗だし、、
苔に付いた水玉もきれい!
双子みたいなヒメシャラが見えたら、新高塚小屋です。
新高塚小屋(12:20)
到着しました!新高塚小屋。新高塚小屋に荷物を置いて少し休憩します。
まだ時間が早いから誰もいなくて静か。
良く、ここにテントを張っている写真をネット上で見かけます。
久々のトイレなので新高塚小屋のトイレチェック。
外見は普通。
淀川小屋のトイレがあまりにも恐ろしいところだったのおそるおそる扉を開けてみると...あれっ?!汚くない!!(笑)淀川小屋のトイレが地獄絵図だったのでそれなりにきれいなトイレに見える!
先にトイレに行ったサックスさんが戻ってきました
「ここのトイレ、水が流れるよっ~!」
「えぇっ!!(驚愕)」
こんな山奥で水が流れるトイレとは想定外です!!!
というわけでトイレを使用。紙はありませんが、足ふみポンプで水が流れます!こんな山奥のトイレなのにすごいー!!!淀川小屋のトイレがあまりにも酷かったので感動したわたしたちでした。
トイレを出ると永田岳に行ってきたテン泊さんがやってきました。
「えっ!速いし!」
「あはは。1時間で永田岳往復した!笹が深くてドロドロびちゃびちゃだよ!」
「ところで今日、雨だし、高塚小屋が空いていたら、小屋泊しようと思うけど、テン泊さんはどーする?」
「えっそうなの?じゃぁオレも小屋にしよっと(あっさり)」
「えっ!わたしたちの予想では『オレはテントにする』って言うはずだったのですが」
「昨日はバラバラにテントだったし、今日はみんなで小屋でいいじゃん。小屋にしよう」
さて、新高塚小屋を出発します。高塚小屋に行きますよ。
再び、パワースポットのお話。
「ねーさっき、サックスさんと『パワースポットとは何か』みたいな話したんだけど、テン泊さんはパワースポットとか感じる?」
「オレ、パワースポット好きだよ!」
「えっ?霊感あるの??ww」
「いや無い(笑)パワースポット認定されると、観光客が増えるから木道とか階段が整備されたり交通が便利になったりするじゃん!」
なるほど!!
パワースポット=整備された観光地
ということで納得したわたしでした。
新高塚小屋から高塚小屋までは、1時間ほど歩くことになります。ここまで来ればもうあとちょっとという感じ!
小屋が近くなると急に整備されだす気がします。やたらと長い階段。
木の階段や木道は滑りやすいので気を付けて~!
高塚小屋(愛称:レモンガス小屋)(13:48)
本日の最終目的地!高塚小屋に到着~。こちらの高塚小屋、実は新高塚小屋より新しいという、これまたちょっとした罠があります。
この山小屋、いろいろすごいので良かったらこちらの記事も見てね!
小屋の扉が少し空いていたので中を覗くと、ソロの男性が一人。あとは誰もいなくてガラガラです。やった!とりあえず2階を確保します。
あと、小屋をでて右に10mぐらい進んだところにあるトイレチェックっ。普通の汲み取り式でしたが、大丈夫。怖くないトイレでした。良かった...。
汲み取り式のトイレとは別に、携帯トイレ用ブースもありましたが使う人いるのでしょーか...。
トイレチェックが終わり、一安心。荷物を置いて縄文杉を見に行って、ついでに水も汲んでこよう。高塚小屋の至近距離に水場は無く、縄文杉まで行く必要があるのでどちらにしても一石二鳥なのです。
縄文杉(14:22)
高塚小屋から縄文杉は10分程歩くことになります。縄文杉には近寄れず、設置されたテラスから眺めることになります。
つ、つ、つ、ついに!縄文杉との対面です!テラスから見上げた縄文杉。
何千年も同じ場所で生き続けるってどんな感じなんだろう...すごく大きくて、ガスっていたのでさらに偉大さを感じずにいられませんでした。
で、そのテラスですが、、えっ?先月に作られた??いや、改修されたのかな?
縄文杉下の水場
テラスを降りて少しだけ下ると、左側にホースが出ている水場がありました。サックスさんが水を汲みます。
水確保おっけ~!というわけで、小屋に戻りましょ。
再び、高塚(レモンガス)小屋(14:46)
小屋に戻り、着替えてマットとシュラフを敷いて夜ご飯にラーメンを食べてダラダラしていると小屋の扉がガラガラッと空き「どーもーこんにちはー!」と1人のおにーさんがやってきました。
テン泊さん「す、すごい大きいザックだ!」。確かに今まで見たどのザックよりも大きいザックを背負っているおにいさん。
「そ、そのザックは何Lですか?」「これはね~125Lなんですよぉ~」「何が入っているんですか?」「2/3が食料です!」「なんと!!縦走中ですか?」「いえ、1泊2日です!」「ふぁっ?!」
マジか、、、いや、ということは、ガイドさん?
125Lザックのおにいさんは空いていた3階へ。後からお客さんが2、3人やってきて3階へ登っていきました。降りてきたタイミングで
「さっきの125Lザックはどこのザックですか?」「これはね~ノローナなんですよぉ。東京だと原宿のフルマークスストアに置いてあるかも!」
チェックしてみたところ、ザックの重さが4.56kgって...。
3階からは楽しげな宴会の様子が聞こえてきて「よかったら一緒に飲みましょうよ~。ウイスキーがありますよぉ。」ってお誘いいただいたのだけど、眠いし、明日も早いし丁重にお断り。。残念でした。
ZZzzzZZzzZZzz.。
続く。
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