将棊頭山 前夜泊日帰り登山。八ヶ岳・南アルプス・北アルプス全部見渡せる絶景の山。
2017/06/01
マイナーな山も好きなぽこ(@trip_notes)です。
土日の泊まり登山を予定していたのですが、土曜日が悪天候のため日曜日の日帰り登山に計画変更することに。
でも「日帰りでどこか行きたいけど、日帰りで行きたい山が思いつかない...」
行きたい山リストに入っている山は泊まり登山ばかりだったりするんですよねぇ。。
みんなで悩んでいると、野球少年くんが「行きたい山はあるけど、誘えない山ばっかり。百高山でマイナーすぎて誘えない...。」
百高山とは、日本百高山のことで日本の山を高い順に百座集めた一覧のこと。野球少年くんは百高山制覇を目指しているのです。
「えー!なになに?!マイナーな山いいじゃん、マイナーで静かな山に行きたい!」
なんだ、みんなマイナーな山好きじゃない~♪
行き先に決まったのは、百高山87位の将棊頭山(しょうぎがしらやま)。
木曽駒ヶ岳の北東にある山なのですが全然聞いたことない...けど、地図を見ると確かにあります。こんなところにあったのか!
中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイが開通する前は、木曽駒ヶ岳登山のメインルートとして登られていた、今ではクラシックルートの桂小場から登ります。
コースについて
ルート | 桂小場(06:12)→(07:26)野田場(07:27)→(07:41)横山道分岐(07:42)→(07:59)白川分岐→(08:33)大樽小屋(08:40)→(09:07)胸突八丁(信大コース分岐)→(09:59)津嶋神社(10:00)→(10:45)胸突の頭(10:46)→(11:51)将棊頭山(12:47)→(13:19)胸突の頭(13:20)→(13:31)津嶋神社(14:01)胸突八丁(信大コース分岐)→(14:11)大樽小屋(14:20)→(14:39)白川分岐→(14:49)横山道分岐(14:50)→(15:02)野田場(15:03)→(15:50)桂小場 |
歩行距離 | 13.85km |
所要時間 | 山行 8時間29分 休憩 1時間19分 合計 9時間48分 |
メンバー | 4人 |
|
参考にしたもの
「山と高原地図 41. 木曽駒・空木岳」です。GPSデータはiPhone版の「山と高原地図」で取得しています。
登山口までの交通
前日の夜、都内某所に集合して登山口まで割と近い漫画喫茶「自遊空間 伊那店」へ向かいました。
1人1スペース確保して仮眠します。シュラフ・枕・耳栓・アイマスクがあると良いですよ。
ZZZzzzZZZZ...
しまったっ!寝坊したっ!!!
5時過ぎに漫画喫茶を出発、途中コンビニに寄って食料を購入して登山口の柱小場へ向かいます。
マイナールートだし、どうせ人いないだろう、、、と考えていましたが、思いの他(4台ぐらい)車が泊まっていてびっくり!4台でびっくりするっていうのも微妙な感じですが、想像以上に多かったです。
駐車スペースはめちゃくちゃ斜めなので、ここで仮眠するのは厳しいと思います。それを事前に調べて、漫画喫茶で仮眠の案を出してくれた野球少年くんがグッジョブすぎます。
ほんと、すっごい斜めだな!!!
2017年5月14日 将棊頭山日帰り登山
桂小場(06:12)
今日のメンバーは4人です。わたしはトレランシューズ、りかちゃんはアプローチシューズでスタート。
途中から雪が多く出てくる情報があったので、「ちょっと有り得ないザックの中身だよなぁ...」と思いつつ冬靴(約1.7kg)、と12本爪アイゼン(約1.0kg)をザックの中に入れました。
初めから冬靴で登ればよいのでは?と思われることでしょう、、、
雪のない道を底が硬い冬靴で歩くと重くて歩きづらいし靴ずれもするしー!大変なのです。出来るだけ冬靴は履きたくないです。
冬靴以外にアイゼンを装着できる登山靴は持っていない(というか、わたしは登山靴自体持っていない)ので、、、仕方なくザックに入れました。こんなにザックが重い日帰り登山は始めてです。
野球少年くんとハーフくんは3シーズン用の登山靴で登ります。
登山口を出発します。登り始めはずーっと緩やかでまったり登ることが出来ます。無雪だぁ。トレランシューズが軽くて快適だよっ。ザックは重いけど。
ほどなくして、ぶどうの泉という水場に到着しました。ぶどう、ってなんだろう...。
ぶどうの泉の周辺にはニリンソウが群生していました。朝だからまだ開ききっていないみたい。かわいいなぁ。かわいいお花を久しぶりに見るなぁ。
まーだまだまだ樹林帯の中を歩いていきます。
遠く、雪の稜線上に小さく山小屋が見えます(カメラの性能が悪くてちゃんと写っていないですが、、、)。将棊頭山山頂近くにある西駒山荘のはず...遠いな。
(07:26)野田場(07:27)
野田場付近の水場。地図には「渇水注意」と書かれていましたが、ほそーく出ていました。
馬返し
「馬返しって、馬が引き返しちゃうぐらい急な坂ってことだよねぇ?」
「でも、そうでもないね。。。」
(07:41)横山道分岐
横山道分岐を通り過ぎたあたりだったでしょうか。
「グオォォォォォォ」
ひっっいっっっ!!!!なんか聞こえるっ!!!獣のうなり声?!
そのときの我々の様子がこちら↓
「(獣の)うなり声みたいの聞こえたよね?!」
「き、聞こえたっ!!!やだこわい!!!」
山で怖いのは幽霊よりクマです。
キョロキョロとあたりを見渡しますが、見える範囲に声の主は見当たりません。
リンリンリンリンリ~~~ン!!!
野球少年くんが、ザックをフリフリして激しく熊鈴を鳴らします。その様子に笑いがこぼれます。
無駄にでかい声で喋ったりしながら、ビクビクしながら足早に通り過ぎます。
後で調べたら、このルートで熊に襲われた人がいるみたい(時期不明)。
(07:59)白川分岐
白川分岐から少し進んだあたりに出てきました。
山の稜線ではなく、こんな山の中腹で落雷事故が発生するなんて。。
昭和50年の学校登山の下山中に落雷事故が発生し、1名意識不明を含む多数の生徒が火傷したけど幸い全員回復したそうです。
「わぁ~~すごい~」と後ろから聞こえてきたので振り向くと、木々の間から雲海が見えました。全然気が付かなかった!(ちゃんと周りを見て歩きましょう。)
ちょっと気分がすぐれない。。。食欲がない~、という話をしたら野球少年くんがイチゴとミニトマトを振舞ってくれました。なんて出来る人なの...。
いちごのおにいさんと呼ばせていただきます。ありがたや。。
うーん、今日はおかしいなぁ。体調があまり良くないようです。身体が暑さになれていないのだな。。
(08:33)大樽小屋(08:40)
大樽小屋は避難小屋です。
中を覗いてみると綺麗に使われているみたい。
トイレはありませんが、携帯トイレブースがあります。
なんと携帯トイレ用の袋(便袋、と呼ぶ)まで設置!されているはずが在庫切れでした。また、使用済み袋を回収する箱が設置されていました。素晴らしい~ですね。
大樽小屋から先は雪が多く、アイゼンが必要になる箇所もあるようなので、ここでわたしとりかちゃんは靴を冬靴に履き替えます。トレランシューズとアプローチシューズは小屋にデポします。
あぁ、足が重い。冬靴が重い。
小屋を通り過ぎた辺りから、なんだか体調不良。気持ち悪くなってきました。うううぅぅぅ。。。やっぱり何か食べないとダメかしら、、
しばらく笹の中を歩いていきます。
(09:07)胸突八丁(信大コース分岐)
気持ち悪すぎてみんなに高山病を疑われます。寝不足がたたったかしら。。ペースがスーパースローになってしまいます。どっかで休もうかなぁ、、とりあえず食べ物、、何か、、、何か、食べられるものを、、、ジェルがあったーーー!味わわず、一気に飲み込みます。。
しかも、ここから胸突八丁って言うぐらいの急登になります。
トレースは、あるにはあるのですが、あまり参考にならないというか、トレース通りに歩いても踏み抜きだらけです。こりゃ大変。
こんな感じのところを延々と登り続けます!1時間45分ぐらい...。ほんと暑い...!!!
(09:59)津嶋神社(10:00)
「神社なんてあったっけ?」とりかちゃん。誰も、それらしい存在に気が付くことなくスルーしていました。
わたしは、なんだか体調が悪すぎて
「ちょっと休憩したいから、みんな先に行ってて~。気が向いたら追いかける。。。」
と喉まで出かかるのですが、急登続きと雪と踏み抜きだらけで休憩する場所が見つからず、ひーひーしながら登り続けます。。
途中で、景色が開けてきて、景色を見ていると少し気分がよくなります。
もうすぐ稜線!稜線が見えてきた!
(10:45)胸突の頭(10:46)
わぁぁぁぁぁ、ヨボヨボした足取りではあったけど、やっと稜線にでました。
風が、涼しい。。。。涼しい風を全身に浴びると、少し気分がすっきりしてきました。
相変わらずペースは上がりませんが、でも、もうちょい頑張れる気がする!この先は涼しい稜線歩きです。ここが今日のハイライトですね!
岩が乗ってる茶臼岳。不思議~~
標識が読めないです。
ちらっと見えてきた、写真中央は宝剣岳!
歩いてきた稜線を振り返ります。この稜線、雪がある右側が夏道、雪のない左側が冬道、となっていました。不思議だ。。
もうちょい。がんばれがんばれ、、、
(11:51)将棊頭山(12:47)
山頂に到着しました!途中までヨレヨレだったけど、ギリギリなんとかなりました...。みんなありがと...。
おっ!山頂標識。ですが、文字が薄ぎるよ、見えないよ...。
山頂のすぐ下には、西駒山荘が見えます。
山頂では1時間弱休憩してすっかり元気になりました。それでは下山しましょうか。
野球少年くん「16時までに下山目標ね!」
途中、踏み抜いてどうすることもできなくなり、りかちゃんに掘り出してもらいました。本当に抜けなくてどうにもならなかったので、ソロだったら遭難です。
雪が少なくなってきました。
(14:11)大樽小屋(14:20)
避難小屋まで戻ってきました。デポしたトレランシューズとりかちゃんのアプローチシューズを回収して履き替えます。
「うわぁあぁぁ足が、足が軽いよっ!りかちゃん!」「ほんとだねぇ」
雪がない、ってものすごく平和でのどかです...。
(15:02)野田場(15:03)
水場でニリンソウの写真を撮っていると、下から男性が1人登ってきました。今からどこに行くんだろう~?
(15:50)桂小場
目標時間前に無事に到着しました。車は3台になっていました。
下山後のお風呂
下山後は、野球少年くんが事前に調べておいてくれたみはらしの湯へ向かいました。
大人500円ですが、モンベルカードが1枚あると5人まで450円になるので持っている方は忘れずに持参しましょう。今回はハーフくんのモンベルカードでお得に利用できました。ありがたや~。
中は空間を広々使った作りでゆったりしていてお風呂からも眺望も良くてとても良い施設でした。お風呂の種類もいろいろあります。体調良くない一日だったので、寝湯でかなりぼーっと浸かってました。。。快適。
リンスインシャンプーだったので気になる方は自分のコンディショナーをお忘れなく。わたしはうっかり忘れて髪の毛がバリバリになりましたよ。
お風呂から出た後は、そのまま併設のレストランで食事をしてから帰路に着きました。もつ煮(450円)が美味しかったです。かけそば(550円)はそうでもなかったです。
まとめ
- 将棊頭山は中央アルプスにあるだけあって八ヶ岳・南アルプス・北アルプス全部見渡せる素晴らしい山でした。
- ぜんぜん知られていないマイナーな山の中にも素敵な山はたくさんありそう!もっといろいろ行きたいな♪
- 身体がまだ暑さに慣れていないみたいです。
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