奥秩父1泊2日(1/2) 破風山避難小屋に直登する初心者向けバリエーションルート
2017/07/28
先日、雁坂小屋でお会いしたグループが下山時に使ったのは破風山避難小屋から西沢渓谷方面に直接下山するバリエーションルートだったと聞いて、地図を見せてもらったら、尾根を辿る→林道に出る→尾根を辿るのみのルート。しかも歩ければ良い(登攀とか無い)し簡単そうだったので、地図読みの勉強にもなるかなーと考え登ってきました。
ただでさえ登山者が少ない時期なのに、バリエーションルートだから、尚更誰にも会いませんでした...。
コースについて
ルート | 西沢渓谷入口バス停(10:12)→(10:29)ねとりインフォメーション(10:37)→ (10:40)近丸新道登山口→ (14:37)破風山避難小屋 |
歩行距離 | 6.46km |
所要時間 | 山行 4時間17分 休憩 8分 合計 4時間25分 |
メンバー | 2人 |
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参考にしたもの
「山と高原地図 25. 雲取山・両神山」です。GPSデータはiPhone版の「山と高原地図」で取得しています。
登山口までの交通
登山口のある西沢渓谷入口バス停へ公共交通機関で向かうには、塩山駅または山梨市駅からバスに乗ることになります。
塩山駅発のバスは11/23で終了していたので、山梨市駅へ。駅前には想像より栄えていてファミリーマートもありました。
山梨市駅のバス停に並んだザック達。多くの人がテン泊サイズのザックです。みなさんどこに行くんだろう。
紅葉シーズンの混雑時と比較するととてもゆったりバスに乗ることが出来ました。山梨市駅から西沢渓谷入口までは900円です。
乾徳山登山口バス停で半分が下車し、新地平バス停(たぶん、笠取小屋に行く?)でさらに半分が下車、終点の西沢渓谷入り口で下車した人はなんと3人だけでした。
2016年12月3日 バリエーションルートで破風山避難小屋へ
西沢渓谷入口バス停(10:12)
バスを降りて西沢渓谷方面に向かいます。今日のメンバーはりかちゃんとぽこです。
西沢渓谷って12/1~4/28は入山禁止なのですね。どおりで人がいないわけです。今回は山に登るので西沢渓谷はもちろんスルーです。
同じバス停で降りた男性はサッサッと徳ちゃん新道の方へ歩いて行き、他には人っ子一人いません。
死亡事故発生の文字がおどろおどろしい。どんな事故だろう?と思って調べてみました。滑落とか滑落とか滑落とか、、多すぎです。こんなに事故が多い場所だなんて知らなかったです。
立派なトイレはまさかの閉鎖中でした(冬の登山で困ることあるある)。西沢渓谷が通行禁止だから閉めちゃうのか...。
(10:40)近丸新道登山口
トイレを通り過ぎ、甲武信ケ岳の登山口へ向かいます。
バリエーションルートの取り付きがイマイチ分からないのですが、事前に調べた通り近丸新道に入ります。
50mほど歩くと、真っ直ぐ歩くと近丸新道だよのピンクテープと右に曲がるとバリエーションルートの尾根道にたぶん上がれそうなピンクテープがある分岐点に。ここから尾根上がれそうだから行ってみようー。
初めは急登でぜーぜーします。時間が迫っているわけではないからゆっくり行きましょう。
期待通りの尾根道に入りました。合ってたみたい。
コレでもかっというほどピンクテープがついています。分かりやすすぎますね。本当にバリエーションルートなのかな、、、
葉が落ちているから明るくてルートがよく見通せます。尾根の方向や見える山を確認しながら、現在位置はこの辺かな、と地形図を見ながら、GPSで答えあわせをしながら歩いて行きます。
ぽこ「こんなに歩きやすいなら一般ルートでもよさそうだねー」
りかちゃん「ほんとそうだねー!」
左側に見えるのは鶏冠山かな。あちらもバリエーションルートです。行きたい。
突如、カーブミラーが見えてきました。あれが林道かな...。
(11:49)林道に入る。
林道と尾根道の合流点には、これまたコレでもかって程のピンクテープと空き缶がぶら下がっていました。
下山にこのルートを使う人が尾根の入り口を間違えないようにするためかなーと想像します。
林道沿いに上がっていきます。
落石がすごく多くて怖いので落石を警戒しながら歩きます。この林道は現在は使われていないのでしょうか。
ガードレールがとんでもない壊れ方していて訳が分からないですよ。どうしたらこうなるんだろ?
途中から富士山が大きく見えてきました。表面テッカテカです。ツルツルのアイスバーンになっているんだろうなぁ。。(翌日、また滑落事故があったようです。今シーズンで、もう3人目だよ...。)
大きな橋を3つ渡ると林道の終点に着きました。
林道の終点にそびえる尾根の断面みたいなやつ。
林道の終点付近に水場があるって誰かのヤマレコに書いてあったけど見当たらず、、、
もしかして3つ目の橋の手前にあったやつのことか?と思い、水筒を持って水場(?)まで戻ります。水場なのかな??
少し飲んでみたら甘い感じの水でした。わたしもりかちゃんもおなかは壊さなかったです(参考になるかは、、?)。一応浄水器を持ってくるべきだったな、、と考えながら林道終点に戻ります。
尾根沿いに破風山避難小屋へ
尾根を輪切りにしたような断面。。左側から上がれるルートがあるので尾根に上がります。ロープも張ってあった!
先頭チェンジします。尾根上には石楠花(シャクナゲ)のトンネル。狭いけれども、踏み跡以上、登山道未満な感じの道です。
さりげなく目印がついていますし、何より尾根沿いに歩くだけなので、普通にしてたら迷わないと思います。
植生が笹原&雑木林になってきました。
りかちゃん「やっぱり先頭苦手、、、」
ぽこ「そ、そうか。じゃぁ変わろう~。」
切り株コケのテーブル。
笹原を好きに歩いていたらとんでもないところに出てしまったりして。。
ぽこ「やっぱ、これ一般ルートとは違うわ。」
りかちゃん「そ、そうだね~。」
笹原の尾根をひたすら登っていきます。避難小屋まだかなぁ。。。
見えてきたーーー!
破風山避難小屋
いろいろ曰くつきの避難小屋ですが、気にしないです。お化け見えないし。
綺麗で立派な破風山避難小屋です。出入口の扉は2箇所あります。
小屋の前には快適なベンチとテーブルが設置されています。暖かければここでお昼を食べるのもよさそうです。
そして何より!富士山の眺望がとっても素晴らしいです。
ガラガラっと扉を開けると誰もいない!内部はとても綺麗で、だるまストーブもあります。ざっくり計算したところ余裕をもって14人、詰めれば20人は泊まれそうです。
扉の内側につっかえ棒をしないで下さいって書いてあったけど、そんなことをする人がいるの?!つっかえ棒をする理由が分からないです。他の人を入れないようにするためのいじわるなのかしら?理由が知りたい。。
薪があることを期待していたのですが、使えそうなものは無かったのと緊急時用のものとのことなので、とりあえずザックを置いて薪を拾いに行くことにします。
気が付いたらりかちゃんが薪をたくさん抱えていて、薪ガール(新語)みたいになっていました。
薪を拾いまくってみた、、というかりかちゃんが大量に拾ってくれました、けど、雪で結構湿っている気がする。火が着くんだろうか...。新聞紙を持ってきたけど、着火材代わりにエスビットも持ってくれば良かったかな。
薪を集めてひと段落したので、床を掃いてから寝床を作ります。
15:30頃になって、今日はもう誰も来ないかなぁって話していたらソロのおにーさんが突然現れました。
あ、同じバス停で下車したおにーさん。関西から転勤で関東に来て、今日は甲武信ヶ岳経由でここの避難小屋に来たそうです。
16:30頃、夕焼けに染まる富士山を鑑賞。き、きれい、、、
で、寒くなってきたのでだるまストーブの着火に挑戦。しかし、やはり湿っていてなかなか薪に火が着かず。。寒いよ。
うーんうーん、と四苦八苦していたら、ソロのおにーさんが「ちょっとやらせてもらっていいですか?」とおっしゃるので代わってもらうことに。着けて着けて~~っ!
いろいろと試行錯誤しながら火を付けてくれました。やった!
しかし、たぶん、薪が足りなくなる予感もするし、他の薪も湿っているから心配。。りかちゃんが、ストーブの周りに薪を並べ始めました。
ストーブの周りが薪だらけに。なるほど、薪を乾燥させる作戦か!
細かい薪しかないから、頻繁に薪を追加しないとすぐ消えそうになっちゃいます。
ストーブが付いて暖かいうちに晩御飯を食べちゃおー。ビール飲みながら焼酎飲みながらスパークリングワイン飲みながらりかちゃんはモツ煮、わたしはアヒージョ。油でカロリーを取ります。
ご飯を食べて暖まったので、外に出ると満点の星空。天の川も良く見えます。夏の北アルプスと同じぐらい綺麗に見えました。
山小屋の裏をガサガサッと何かが動く音がしたのでちらっと見てみると、鹿2匹がずーっとこっちを見ていました。ライトに照らされてキラーンと光る目が4つ。
そうこうしているうちに、おにーさんが寝たのでわたしたちも寝ることに。20:00前に就寝...。バリエーションルート面白かったね。
そうそう、できるだけ薄着で寝ると良い、また、体温をダウンシュラフのダウンに伝えると良い、と聞いたのでダウンジャケットを脱いで足元に詰めました。他の衣類も全部足元に詰めて、おやすみーっZZzzzZZzzzzz
つづく。
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