OMM JAPAN 2016 SHINANO OMACHIに参加してきたよ。
2016/11/17
OMM -Original Mountain Marathon-に参加してきました。ぽこ(@TripNotes_poco)です。
「山を走るの?」「OMMってトレランでしょ?」と良く聞かれます。だって、名前がマウンテンマラソンだからそう思うのも無理ないですね。
実はトレイルランのレースとは全然違う別のものなのです。オリエンテーリングやロゲイニングに近いのですが、そもそもそれらが何なのか分からない方も多いでしょう。
ざっくりこんなルールです。
- レース直前に地図を渡され、地図に記載されたポイントを地図(地形図)・コンパスを頼りに回ります。もちろんGPSなんかは使っては失格です。決められたポイントを決められた順番に全て回るのがストレート、好きな順番にポイントを回るのがスコアです。
- ポイントは必ずしも道の途中にあるわけではなく、登山道も名前も無い山のピークに設定されていたり、藪だらけの斜面に設定されていたりします。
- 必ずペアで参加するルールがあります。行き先についていきなり喧嘩を始めるペアがいたり、方向音痴の男性を諭すペアの女性がいたり、、人間模様が見れて面白かったりする...。
- レースは1泊2日で行われます。
- 決められた野営地で野営する必要があり、幕営に必要な装備や食料や水を初めから最後まで全て背負う必要があります(水は野営地で補給できます)。
細かいルールが気になった方は、OMM JAPANの公式サイトを見てみてくださいね。
そんなレース、走る人もいるし全て歩き通す人もいます。普段トレイルランをやる人でも荷物が重くて走れなかったり。装備を軽くした方が有利な面が多いので、シュラフを軽くしたり防寒着を減らすなどして軽くした分した分、夜は寒くて眠れなかったり...。暴風に晒されたり悪天候でも中止にすることは殆どないようです。むしろ主催者側は悪天候を「(OMMにとって)最高の天気だ!」って喜ぶそうです。マジか~~!!
何よりもすごいのが、参加費が1人15,000円もするのに1,000人もの人がエントリーすること!何が楽しいんでしょうか。みんな苦行が好きですなぁ…。
って思うかもしれないけど、これだけ多くの人が大金払って参加するのはワケがあってこれが楽しいんです。宝探しみたいな冒険みたいな楽しさがあるのです。
そのOMM JAPAN 日本開催が今年で3回目!会場は長野県の信濃大町、後立山連峰の街です。
申し込み開始と同時にエントリーして、楽しみにしていたレースに参加してきました。
OMM JAPAN 2016 SHINANO OMACHIに参加してきたよ
レース前日
OMM=悪天候 だという覚悟でいたのに、どういうわけか天気予報はほぼ晴れ!悪天候を想定して装備を考えていたので、いろいろと考え直すために持てる装備を全部持って前日入りします。
前日祭会場の入り口で早速テンションが上がりますよ。ひゃっほー。
OMM用の特別プランで4名1部屋のプランで前泊します。個室でレース終了後も部屋を使用できてお風呂にも入れる!ということがメリットなのは間違いないのですが、別館の扱いなので新館のお風呂やフロントが遠く、建物自体は築40年ぐらい経っていそうでなかなかボロボロな施設でしたよ。
部屋に荷物を置いて前日祭の会場へ!
OMMグッズを買うんだ~!
欲しかったものはすべて入手完了。
で、部屋に戻って事前に買ってきた食材で別チームの2人を加えて合計4人で鍋をします。+1,500円で夕食ビュッフェをつけることもできたのですがビュッフェの内容はあまり健康によく無さそうだったので鍋にして良かった~!
OMM前夜はプランのブッフェではなく健康的に野菜たっぷり鍋にしました
trip_notesさん(@trip_notes)が投稿した写真 -
で、名古屋工場製造のビールもいただいちゃいました!
それにしても、トレラン女子達はすごく良く食べる!やはり食べることもアスリートにとって必要なことなのだなぁ、、と改めて思ったのでした。わたしはハイカーだから、、、
で、パートナー(美女)と装備チェック。共同装備のテントはパートナー(美女)のアライテント トレックライズ1とわたしのNEMO TANI LS 1Pどっちにするか、と検討した結果、少しだけ居住サイズが小さくなるけど軽量なNEMOで決定。
テント(インナーシート・フライシート・グランドシート)をパートナーが持ち、わたしはテントポールとガス・コッヘルを持つことになりました。
この日に備えて、普段から(というか、登山を始めた当初から)ULを意識して装備を揃えてきたので、25LのOMM Classic25でいけました。てか、パートナー(美女)にテント持ってもらえないと無理でした。2日目は霜とか水分で重かったと思います...感謝~!
中身はざっくりこんな感じです。
忘れ物がないか心配(´・ω・`)、、、 #ommjapan2016
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いいちこは大事。食事は1日目夜がマルタイ棒ラーメン、2日目朝がアルファ米半分とフリーズドライスープを使って雑炊。残り半分は非常用食料としました。ようかんやジェルも持って行ったけど殆ど食べなかったな。レース中の食事については拘りないです。
パートナー(美女)は美味しいものがどうしても食べたいらしく、レトルトを3パックも持っていました。すごい!レトルトを持つ発想は、わたしには皆無でした。食に対する拘りは大事だなぁ♪
寝る時の装備はこちら。分かっていましたが、予想通り寒がりのわたしは寒すぎて眠れませんでした。知ってたよ、完全に知ってた、、、でも、これ以上シュラフは重くできないの。マットについては全く問題なく、シュラフのスペックが間に合いませんでした。
シュラフ | NANGAオーロラライト350DX |
シュラフカバー | SOLエスケープライトヴィヴィ |
マット | NEMO TENSOR INSULATED |
まくら | mont-bell U.L.コンフォートシステムピロー |
さらにたくさん着込むつもりです。上下メリノウールのアンダーウェア、パタゴニアR1フーディ、ダウンジャケット、ナンガのULダウンパンツ、ISUKAのテントシューズ。
さらにホッカイロ×2個と足元にペットボトル湯たんぽ。寒がりなんです。
4人のパッキングが完了しました。
もう、これ以上軽くできません。。あとは、シュラフをプリマロフト化することと、自分が寒さに強くなることしか考えられない。
7.15kg さらに水500mlを足して7.65kgになる予定です。#ommjapan2016
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作戦は2つ
- 無理に走らず、早歩きで確実にポイントをゲットする!
- 遭難しない!(これは作戦なのか...)
1日目
1日目、2日目共に予想より暑くて完全にウェアリング失敗でした。多くの選手がニットキャップ的な物やウールのキャップを被っていたけど暑くなかったのかな。サンバイザーで行けば良かったととても後悔しました。
7月に登った鹿島槍ヶ岳がビミョーに隠れてる。。
あと、寒さを警戒してロングパンツで行ったのですが、ショートパンツにタイツで十分でした。この失敗は結構痛かったです...。
スタート地点の様子。
初めは順調にポイントを取って行きます。が、思った場所に無いこともあって、改めて地図や地形が方角を見直すとやっぱり場所が間違っていて、改めて地図を読み直して正しくポイントにたどり着くととっても嬉しい!ひゃっほう。
1日目のゴールにたどり着いたらトレランくんが余裕の表情で手を振っていました。久しぶりだー!トレランくん&テン泊さんのチームはストレート・ショートのクラスで超上位につけていました!すごい!
さらに、わたくし普段の愛用のザックOGAWAND のOWNを作っているおがわさんはスコア・ショートクラスの1位。ダントツの1位!すごい~!この人たちは一体何者なのかねぇ。
びっくりしたのが野営地がまさかの美麻珈琲の前の土地だったということ!春は菜の花畑が綺麗なところなんですよ~!
昼間は天候が良いからって油断していたら、やっぱり寒すぎて眠れなかったです。隣のテントからは「寒すぎて寝れないよ!!」って男性の声が何度も聞こえました。大丈夫なのかな...。
ところで、NEMO TANIの多いこと多いこと...。普通の山のテン場で一番良く見かけるのはモンベルのステラリッジやアライテントのエアライズですが、OMMの野営地ではざっと見たところ数えるほどしかありませんでした。やっぱり、ステラリッジやエアライズは重いテントだからOMMでは避けるのかな。(メーカーは軽量テントです、と謡っているけど昔のテントと比べると軽いという意味で、最近のいろんなメーカーのテントと比較すると重いです。)
もしかして、NIMO TANIが一番多かったのでは...と思うほどの多さでした。新鮮な光景。
主催者が派手にキャンプファイアーをやってましたが、人が多すぎて火に当たれず。寒いよ寒いよ...。
前日に鍋をした4人で夕食を食べたのですが、やっぱり3人ともずーっと食べ続けていました。すごいわぁ。。アスリートだなぁ。
最後のチームは20時頃に戻ってきたみたい。もう、それって遭難手前では...。
寒いよ、足が冷たいよ。寒いよ寒いよ、、、おやすみ、、、ZZZZZzzzz 眠れん!!!
2日目
朝はテントの天井から結露した水が落ちてきて、シュラフとシュラフカバーの間も結露してシュラフが濡れて保温性が下がり、外に出たらテントに霜が付いてバリバリに凍っていました。そりゃ眠れないわけですよ。でも、これぐらいのことは想定済み!眠れないことも想定済み。その覚悟でOMMに参加しました♪
昨晩のテント内はおそらく-2℃ほど、、、
その気温でこの(寒がりの)わたしが、ダウン量350gのシュラフで死なずに1晩越せたということが分かっただけでもうけもの~!だと思うのです。
エスケープライトヴィヴィが悪いのかと思っていたら、パートナー(美女)のゴアテックスのシュラフカバーも結露していたので、やはり呼気は外に出さないといけないと改めて認識しました。
テントシューズも意味がないぐらい、最初から最後までずーっと足が冷たくて、これがなかったらわたしは死んでいたかもしれん...。凍死した人、今までのOMMの歴史の中にいないのかしら?
さて2日目のレース開始です。
地図を見ると、どうやってポイントを取っていこうか超戸惑うポイント設定でした。
それで、1つ目に狙ったポイントでめちゃくちゃ迷って時間ロスします。冷静に考えればそんな難しくないポイントだったのに、、失敗しました。そのままズルズル時間を有効活用できないままゴール方面に向かいながらポイントを拾っていきます。
ゴールは登りだってわかってはいたけれども、それでも、ゴール直前、目を疑うような急坂なスキー場目にして
「マジかよ、ここ登るのかっ...」
と一瞬絶望するものの周りの選手達が一生懸命登っているのに励まされてパートナーと共に最後の登りを登ります。
待っていたのは最高の景色。U.Kのスタッフ達(たぶん)もヒャッハーってしていて選手達を盛り上げています。主催者はコレを見せたかったのね!
trip_notesさん(@trip_notes)が投稿した写真 -
とても素敵な景色だったんだけど、ここのポイントを取らずにそのままゴールしていればおそらく順位一つ上げられていただろう、というオチがあります(笑)
ゴールしたら、昨日と同様、トレランくんがゴールにいました(笑)彼はいろんな人がゴールするところをずーっと待っているのかな。
それにしても、OMMなのに、なんでこんなに晴れたんだろう(笑)
某お方のInstagramで「50年近い歴史のなかで今年は初の好天だったそうな。」って書いてありましたがマジなのかな?!だとしたらすごいこと!
まとめ
- 1日目はまぁまぁの成績で終了。2日目は作戦失敗でかなりの低得点、、、ちょっといろいろ油断しました。しかし、それは他のチームも同様だったようで、酷い点数なのに順位が上がるという謎の現象。減点さえ無ければもっと順位を上げられたなぁ。。時間配分も難しいです。
- 晴れていたから良かったものの、大雨だったりしたら、狭い一人用テント内でどうやって過ごしたらいいのか分からないです。
- レース中、黒イノシシがものすごい勢いで突進しているのを見かけて恐ろしかったです。。。あれに体当たりされたらどうにもならなそう。
- 七味と手ぬぐいがいいねー!
trip_notesさん(@trip_notes)が投稿した写真 -
OMM手拭い(・∀・) ほんと楽しかったなぁ。。。 #ommjapan2016
trip_notesさん(@trip_notes)が投稿した写真 -
- OMM限定Tシャツのデザインとっても気に入りました。雑なモザイクで申し訳ない...。みんなありがとうありがとう!!!特にパートナー(美女)様、ありがとう!
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