屋久島の高塚小屋(愛称:レモンガス赤津慎太郎小屋)がいろんな意味ですごかった。
2017/08/24
屋久島縦走2泊3日の2泊目でお世話になった高塚小屋が、いろいろすごいことがわかって感激したぽこ(@TripNotes_poco)です。感激したので勝手にまとめてみました。
高塚小屋(レモンガス赤津慎太郎小屋)の位置
屋久島でもっとも有名な観光地「縄文杉」から、、、
更に山奥へ歩いて10分程のところに位置する山小屋です。営業小屋ではないので管理人がいません。寝具などもないので、宿泊するにはシュラフやマットが必要です。小屋が一杯で入れないこともあるようなので、テントなども持っていけば準備万端。
高塚小屋(レモンガス赤津慎太郎小屋)がすごいところ
個人の寄付で立て替えられた
レモンガスかごしまの社長 赤津慎太郎氏の個人の寄付で2013年に改築されました。
建物の費用は3000万円!!これを個人でぽんっと出すって...。さらにトイレ改築など含めると総工費1億円にもなるそうな。
元の小屋はこれ(写真は屋久島高塚小屋改築プロジェクトより)。ブロック塀...?これが、、、、
こうなった(写真は屋久島高塚小屋改築プロジェクトより)。3階建てでテラス付き。
いくらお金があっても、、、なぜ個人の寄付で建て替えたのでしょうか。赤津慎太郎氏が立て替えた理由がFacebookページ「屋久島高塚小屋改築プロジェクト」に投稿されていました。
さらに小屋の中のプレートに詳細が記載されていました。
私は、以前 屋久島を友人たちと縦走した経験があります。平内から出発して、宮之浦岳を登り、縄文杉を通過して白谷雲水峡に下りるコースでした。
その際にこの高塚小屋に一泊しましたが、その当時から決してよい環境とは言えない状態でした。
屋久島は世界自然遺産に登録され、日本各地だけでなく世界からも注目されるすばらしい場所であるのに、この状況では訪れた登山客がまた屋久島に来たいと思ってもらえるだろうかとその時考えました。もしも、新しい山小屋を寄贈することが出来たら・・・ここに訪れた登山客が「屋久島は良かった。」と言って下されば、経済だけではない日本が世界に伝わり、日本にも地域にも、ともに貢献できるではないかと長年考えておりました。
そして、私の経営する会社の地盤である九州に恩返しをする意味も込め、高塚小屋を改築させていただきました。
また、世界的な建築家である 坂 茂(ばん しげる)氏にご協力いただき、世界遺産屋久島にふさわしい山小屋を設計していただきました。最後に、この建替えにご理解をいただいた屋久島町、地元ガイドの皆様、鹿児島県、国土交通省、施工に関わっていただいた関係者の皆様に感謝するとともに、この小屋が利用者の皆様にいつまでも愛していただけることをお願い申し上げます。
赤津 慎太郎
建築方式がすごいので明るい。
設計は超有名建築家の坂茂(ばんしげる)氏。
特徴的なのは壁材。通常は木材だと思うのですが、高塚小屋の壁材はガラスコーティングした紙菅。紙ですよ!紙!メンテナンスしやすいそうです。紙菅の隙間はシリコンで埋めているので、昼間なら隙間から日が入って明るい!(写真は屋久島高塚小屋改築プロジェクトより)しかも3階建て!
通常の避難小屋は、外は明るくても中は暗いか薄暗いのが当たり前なのでこれはすごいことです。普通の避難小屋はこんな感じです。これでもまだ明るい方。
ちなみに、2011年の大地震で崩壊したクライストチャーチ大聖堂ですが、跡地に立てられた新・クライストチャート大聖堂も坂茂氏が設計した紙の建築です。すごい人や...。
寄贈だけじゃなくてその後のレモンガスもいろいろすごい
さらにFacebookページ「屋久島高塚小屋改築プロジェクト」の投稿を見ているとすごいことが書いてありました。
レモンガス若手社員がたまにメンテナンスに来ている
もちろん、小屋利用者も綺麗に使っていると思うのですが、レモンガスの若手社員が研修もかねて清掃活動をしているそうです。
お金を出して立て替えるだけではなく、社員のみなさんがメンテナンスまでしているなんて!
テン泊さんのコメント「なにこれ、すごいじゃん!」
さらに、、、、
レモンガスの新人研修で屋久島縦走!さらに、補修や掃除までしてる
なんと、レモンガスの新人研修で屋久島縦走をしていました。しかも、今回のぽこ達と同じ「淀川登山口→宮之浦岳→高塚小屋→白谷雲水峡」というルートで...。
わたしたちは普段から山に登っているのでどうってことない普通のルートですが、登山をしたことがない若者達が同じルートをいきなり(たぶん、いきなりですよね?)歩くってなかなかの挑戦では!?てか、研修で屋久島に行けるなんて、正直羨ましい。
テン泊さんのコメント「いいなー。レモンガスでガイドとして雇ってくれないかなー。」
ところで、レモンガスって何?
都市ガスエリアにしか住んだことがないのでぜんぜん知らない会社だったのですが、レモンガスはプロパンガスの販売会社のようです。と思ったら、昔このCM見たことあったわ...。
高塚小屋や避難小屋に泊まる際に必要なもの
営業小屋ではないので、寝具がありません。シュラフとマットが必須装備です。屋久島内でレンタルもしているので今後の利用予定に合わせて使い分けるとよいですね!
シュラフ
まとめ
- 機会があればぜひ宿泊してみてください。
- 良いお金の使い方だなぁ♪
- すばらしい取り組みだと思います。ですが、せっかくの世界遺産なんですから、行政が前向きに取り組むことではないだろうか...という気がしないでもないです。
- いろいろな驚きが一杯の、屋久島・高塚小屋(愛称:レモンガス赤津慎太郎小屋)。これからも大事に使わせていただきたいですね。
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